一般社団法人 北海道ビルダーズ協会
「第2回大工ネット北海道総会」と「ミニ削ろう会」の開催
2018年8月29日 2:55 pm 会員ブログ, 協会からのお知らせ

大工ネットワーク北海道が第2回総会

道内の大工職人による企業横断的組織、大工ネットワーク北海道(船田慎人代表)は6月30日、第2回総会を岩見沢市内で開催した。

同ネットワークは昨年7月に道内の工務店有志により設立。若手大工の育成と大工職人の地位向上に向けた活動を行っている。

船田代表(武部建設棟梁)は「大工ネットワーク北海道が発足して約1年が経過した。その間、大工同士の交流を深めるイベントや勉強会を実施してきた。この集まりを意義のあるものとして続けていきたい」と挨拶した。

(一社)北海道ビルダーズ協会の武部豊樹代表理事(武部建設社長)は同協会内の大工育成委員会で実施している活動内容について「若い大工を増やすことが最終目標。育成について共通認識を持ちたい」と報告し、大工育成の課題として大工の社会的地位が低いことを挙げた。対策として「採用と育成はセット。社会保険が適用される社員化の推進や職人人生のビジョンを示すことが重要になる」と話した。

武部氏は今後の方針として「全国に86団体ある全国工務店協会・JBNの関連団体すべてに大工ネットワークを設立させたい」との意向を明らかにした。

大工育成委員会は北海道職業能力開発促進センター(ポリテクセンター北海道)と連携し、新人大工向けの研修会を実施しており、現在は6社10人の新人大工が研修を受けている。武部氏は「ポリテクセンターには施設、人材、育成ノウハウが整っている。こうした活動を全国へ広げていきたい」と話した。

大工職人たちと小川棟梁、首藤氏によるトークセッション

大工職人たちと小川棟梁、首藤氏によるトークセッション

鵤工舎の小川棟梁と大工が交流

武部建設と丸三ホクシン建設(石狩市)の大工職人5人に鵤(いかるが)工舎(栃木県塩谷町)の小川三夫棟梁、首藤一弘道ビルダーズ協会大工育成委員長を交えトークセッションを行った(司会 北海道住宅新聞社 白井 康永 氏)。

登壇者の最年長大工は後輩大工への指導方法について「危険なことも多いが、無理のないように仕事が楽しいと思える場面をつくるのが自分の役目と思っている」と話した。

小川棟梁は大工職人の育成について「自発的な努力に任せるべき。鵤工舎では夕飯後に『電気代がもったいないから寝ろ』というまで大工たちが研ぎ物の練習をしている。時間で区切っていたら職人は育たない」と話し、「仕事は労働ではない。自分自身が誇りをもって楽しく仕事に取り組めば魅力は伝わる」と力を込めた。

首藤氏は「会社に強いられると労働の側面が強くなる。自主的に仕事に取り組むことで楽しさが維持できる。経営者は意識して大工のやりがいを守ることが大切になる」と話した。

総会終了後、鉋(かんな)を使って数ミクロン(1000分の1)の薄い削りくずを出す技を競い合い、手道具や伝統技術の可能性を追求する「全国削ろう会」の上条勝会長が鉋薄削りや五寸鉋、槍鉋の実演を行った。総会に参加した大工職人も実際に鉋を手に取って薄削りに挑戦した。

上条会長は「昔ながらの伝統を廃れさせてはいけないとの思いで活動している。ぜひ多くの大工職人に会員になってほしい」と呼びかけた。

約60人が数ミクロンの世界を競い合った

約60人が数ミクロンの世界を競い合った

総会翌日(7月1日)は、同ネットワーク主催で「第1回 ミニ削ろう会in北海道」を岩見沢市内の「イベントホール赤れんが」で開催した。小川棟梁や上条会長、総会に参加した大工職人を中心に約60人が鉋薄削りによる技術を競い合った。また、釿(ちょうな)や槍鉋の実演、子供向けの木工教室なども人気を集めていた。会には「宮崎県建築業協会」「静岡木の家ネットワーク」からも20名参加された。

「北海道住宅通信 平成30年7月10日号」より

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